向谷実がつくる発車メロディ(こだわり編)
ご無沙汰しております、あさぎのひとです。
さて、先日、オンライン楽器フェアの一貫として向谷実さんが配信をされていましたね。
向谷実さんといえば…
・CASIOPEAの元メンバー(Key.)
・趣味を良い意味でこじらせて鉄道関連事業の会社「音楽館」を立ち上げた鉄道おじさん
なわけですが、
その音楽センスと鉄道好きを極めに極めた活動として、
発車メロディの制作があるわけです。
そんな向谷実作の発車メロディーのこだわりを紹介していきます。
(本人が言ってたことをそのまま書くだけですが…)
こだわり① 数秒の曲として完結させない
突然ですが、世の中にある発車メロディって、その一回で完結した物が多くないですか?
(主音で終わったり、そもそもコード進行がなかったり)
ところが向谷メロディは明らかにベースラインが主音で終わったりってことが少なく、
なんなら少ない秒数の中で転調して次に促すようなものが多いのも特徴のひとつ。
というのも、向谷氏曰く、
「電車はどこかに向かうためのツールであり、乗り込んで終わりではない。」
「乗った先のことを想起させたい。」
らしい。言われてみればなるほどである。
こだわり② 駅ごとに異なるメロディ、路線でつなげると一曲に。
…とんだエンタメ性である。
そもそも駅ごとに違うのもレアケースだというのに、その路線の発車メロディーを順につなげると一曲になるらしい。
駅ごとに違うのは、
・その土地がもつ特色を出すため
・「地下から地上へ」など、駅と電車の関係性を示すため
であり、
一曲につながるのは、
・そもそも線路は繋がっているものである
・線路の起伏や走るスピードなど、その路線を走る電車のストーリーを描きたい
という鉄道へのBIG LOVEが窺える。
そのまま繋げて聞くのも良いが、CDに収録されているアレンジverでは腕の立つ名奏者たちの演奏で楽しめる。
ぜひ聴いていただきたい。
こだわり③ 視覚障害を持つ方々への配慮
これは今の今まで知りませんでした。
「のぼり線とくだり線で曲違うんだな〜ってかホーム番号でも違うやん、エンタメすぎる笑」
とか思っていた私、反省してほしい。
じゃあどういう目的なのかというと、
ホームにいる時、特に視覚障害を持つ人が左右の区別が付くように
調やテンポを変えたりしているとのこと。
しかも調をずらすのは長二度で、不協和にならないような音楽的配慮もなされている。
素晴らしいとしか言いようがない。
さて、こだわりを列挙してきましたが、そんな発車メロ聴きたくなりましたよね???
あいにく発車メロに関しては向谷実はサブスクやiTunesに無いので…
買ってください!!
- アーティスト:向谷実
- 発売日: 2015/05/13
- メディア: CD
京阪に関してはここで一部聴けます
次回、分析編!!
実際の高度とかスピードと照らし合わせる鬼の所業、本当にやるのか!?!?!?
いつになるのか!?!?!?!?